1974年、肝炎ワクチンの研究用として実験に利用されたチンパンジー6頭が殺処分されそうなところを、アメリカ人の女子高生が解放したニュースをご存知でしょうか?
アメリカの環境活動家のリンダ・コーブナーさんは長年の間、動物保護活動に積極的に取り組んできており、その中でも代表的な話というのが、チンパンジーの「スイング」と「ドール」との物語です。
2020年9月10日(木)の19時57分~21時00分にフジテレビで放送される『奇跡体験!アンビリバボー』では、リンダ・コーブナーさんとチンパンジーとの物語について密着します。
ここで気になるのが、リンダ・コーブナーさんとチンパンジーの2頭と再会してから20年以上も経っていますが、現在リンダ・コーブナーさんやチンパンジーの「スイング」と「ドール」は何をしているのかですよね?
そこで今回は、リンダ・コーブナーさんやチンパンジーの「スイング」と「ドール」は今現在の年齢や何をしているのかについて調べてみました。
リンダ・コーブナーとチンパンジーの出会いとは?
リンダ・コーブナーさんとチンパンジーのスイングとドールが出会った時のことについて調べてみました。。
1970年代、医学の実験で使われなくなった動物たち殺処分してしまうう社会問題が相次いでいました。
かつて世界では人間のワクチン制作の実験のために、生理的、遺伝学的に人間に近いためにチンパンジーを実験台にしてきたのです。
実験へと使用されるチンパンジーは、子供の頃に密林地帯から連れてこられた野生のチンパンジーたちや、研究のために繁殖させて生まれたチンパンジーです。
そしてワクチン制作の実験で不要になった動物たちを殺してしまうのが当たり前だったのです。
動物も人間と同じ生き物なのでから、動物を殺すことは殺人とやってることは一緒ですよね。
いくら動物が実験で不要になったからといって、殺処分してしまう当時のアメリカはあまりにも残酷だったことがわかります。
しかし、そんな社会問題を解決するべく、23歳の女性リンダ・コーブナー(Linda Koebner)さんが立ち上がりました。
リンダ・コーブナーさんはまだ学生という身でありながら、動物実験で不要となった動物たちを自然に解放するというプロジェクトを率いて行動をしていました。
そんなリンダ・コーブナーさんは1974年に、アメリカでは肝炎ワクチンの研究用として実験に利用されたチンパンジーたち6頭が殺処分されるところを保護をしたのです。
しかし、実験用として育てられたチンパンジーたちは檻の外から出たことがなかったので、檻の外に出ることを怖がっていました。
そこでリンダ・コーブナーさんは、チンパンジーたちが自立できるように4年間かけてつきっきりで世話をしていったのです。
チンパンジーの6頭は最初は怯ていましたが、リンダ・コーブナーさんの努力の結果、見事野生へと返すことに成功したのです。
リンダ・コーブナーとチンパンジー(スイングとドール)の18年ぶりの再会
チンパンジーたちとお別れしてから18年後の1996年、41歳となったリンダ・コーブナーさんは解放してあげたチンパンジーたちがどうしているのか気になり、会いにいくことを決めました。
しかし、チンパンジーたちはすでに野生化をしており、18年たったことからリンダ・コーブナーさんのことを忘れている可能性もありますよね。
リンダ・コーブナーさんはこの当時、複雑な気持ちだったそうなんです。
リンダ・コーブナーさんからすると、自分のことを忘れるくらいに元気にしてくれていたら嬉しいけど、その分自分のことを覚えていないと寂しいとも思いますよね。
そんな心境の中、リンダ・コーブナーさんは、保護したチンパンジーのうち「スイング」と「ドール」の2頭が生きていることを知り、実際に会いに行ったのです。
その動画が下記の動画です↓
リンダ・コーブナーさんがスインングに、
「長い時が過ぎたけど、皆とても元気ね」
「私のことを覚えてる?」
と問いかけました。
リンダ・コーブナーさんはスイングとドールは自分のことを忘れていると思っていました。
スイングとドールはリンダ・コーブナーさんのことをはっきりと覚えていたのです。
18年という長い日が過ぎていましたが、リンダ・コーブナーさんとチンパンジーたちの絆は消えていなかったのです。
スイングとドールが自分のことを覚えていたことにリンダ・コーブナーは号泣をしました。
この感動の再会を全米が捉えており、米公共放送サービス(PBS)が制作したドキュメンタリー番組などで放送され、リンダ・コーブナーさんは一躍有名となったのです。
スイングとドールはなぜリンダ・コーブナーを覚えていたのか?
なぜスイングとドールがリンダ・コーブナーさんのことを覚えていたのかというと、チンパンジーは大人の人間よりも記憶力が優れているからなんです。
2007年日本の京都大学霊長類研究所で、若いチンパンジー複数と人間の大人複数を対象に、瞬間的に対象物を記憶するテストを2種類実施したそうなんです。
その結果、なんとチンパンジー側が勝利をしたそうなんです。
そんな驚きの結果に、京都大学の松沢哲郎氏は、
「人間の認知能力はチンパンジーよりもすべての面で優れている…。専門家も含め、多くの人々が信じていた定説が覆った」
2007年にAP通信で上記のように語っていたそうです。
アフリカ・コンゴ共和国の野生生物保護協会(WCS)に所属するトーマス・ブルーア氏も、
瞬間的な記憶力は類人猿の方が優れている。記憶する脳の働きが人間とは異なっており、ずっと高速だ」
とこのように驚きが隠せなかったそうです。
またチンパンジーは人間と同じように感情豊かな動物で、いい出来事も悪い出来事も当時の感情ごと覚えているので、繊細な動物なのです。
ですからスイングとドールは18年以上経っても、自分たちを4年間も愛を与えてくれていたリンダ・コーブナーさんのことを覚えていたのです。
リンダ・コーブナーさんと2頭のチンパンジーのように、人が動物を思いやる気持ちは動物にしっかりと伝わっているんだなと改めて感じました。
リンダ・コーブナーは今現在の年齢は?何してる?
リンダ・コーブナーさんはスイングとドールと感動の再会を果たした後や、今現在の年齢や何をしているのか気になりますよね?
そこで、リンダ・コーブナーさんのその後や、今現在の年齢などを調べてみました。
調べてみると、リンダ・コーブナーさんは2004年にはルイジアナ州で非営利動物保護施設「チンプ・ヘブン(Chimp Haven)」を設立していたのです。
チンプ・ヘブン(Chimp Haven)では、薬物と伝染病研究の実験に不用となってしまった300頭のチンパンジーたちを保護し、野生に返すという取り組みをしています。
しかし、チンプ・ヘブンの公式サイトを調べてみるとリンダ・コーブナーさんの名前はなく、2020年現在では「ラナ・スミス」が社2017年に長兼最高経営責任者を引き受けています。
また、リンダ・コーブナーさんは2020年の時点で62歳になっています。
そのことから、リンダ・コーブナーさんは現在はチンプ・ヘブンを引退して静かに暮らしている可能性が高いですね。
しかしながら、これまでもリンダ・コーブナーさんの活躍により動物を使った外科的医学実験に対して批判的な意見を持つ人も多く出てきまいた。
日本でもかつてはチンパンジーを使った外科的医学実験をしていましたが、2006年には終了をしています。
さらに、2013年6月22日、国立衛生研究所では50を除くすべての連邦政府所有の実験不要になったチンパンジーは全てチンプ・ヘブンへ行く音が決定したのです。
現在チンプ・ヘブンでは300頭以上のチンパンジーを飼っているそうで、まだまだ実験場で飼育されているチンパンジーも少なくないようです。
リンダ・コーブナーさんが作り上げたプロジェクトが様々な人に伝わっている証拠です。
このようにリンダ・コーブナーさんの思いが伝わっていることは本当に素晴らしいことですよね。
リンダ・コーブナーさんのおかげで数多くのチンパンジーを救われてきましたし、これからも救われていくと思います。
チンパンジー(スイングとドール)の今現在は死亡してる?
1974年にリンダ・コーブナーさんに救われたチンパンジー・スイングとドールは今現在何をしているのかを調べてみました。
調べてみたところ、1996年にリンダ・コーブナーさんと再会をしてからのスイングとドールの情報は野生にいることから見つかりませんでした。
ですが、チンパンジーの平均寿命は、メスGA39年 (飼育下)、 オスが32年 (飼育下)とされているため、1974年から46年経った2020年現在では、寿命が過ぎているので死亡している可能性が高いと思われます。
しかし、スイングとドールは元々殺処分される予定だったことから、リンダ・コーブナーさんのおかげで長く生きることができました。
ですから、スイングとドールは幸せに本来のチンパンジーと同じように幸せに暮らすことができたと思います。
今でも天国からリンダ・コーブナーさんのことを見守っているのではないでしょうか。
リンダ・コーブナーとチンパンジーの今現在の年齢は?スイングとドールは死亡してる?【アンビリバボー】 まとめ
いかがでしたか?
今回は、リンダ・コーブナーさんやチンパンジーの「スイング」と「ドール」は今現在の年齢や何をしているのかについて調べてみました。
今回調べたことをまとめました。
・2020年現在では引退していると思われる
・スイングとドールは寿命で死亡している可能性が高い
動物も人間と同じように自由と尊厳を守るべきだと伝え続けたリンダ・コーブナーさん。
リンダ・コーブナーさんのその思いが、人間の勝手な判断で傷ついている動物を救っていくのだと思います。
リンダ・コーブナーさんの考えのように、これから世界が動物に対して優しい世界になって欲しいですね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。